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二次電池 CAE

リチウムイオン電池の製造プロセスシミュレーション
電極の乾燥解析

リチウムイオン電池に用いる電極の塗工乾燥プロセスにおいて、乾燥炉の熱風流入速度や温度、ヒーター温度の制御は、良質の電極を作成する上で重要ファクターです。ここでは、乾燥炉内のガス流速、温度、溶剤濃度分布と塗膜乾燥の連成シミュレーションにより、塗膜各組成の分布や膜厚分布の予測技術をご紹介します。この技術により、乾燥プロセルにおける最適なガス流速・温度の探索が可能です。

写真 乾燥炉
写真 乾燥炉

左写真は解析で用いた弊社電極試作用乾燥炉の外観です。3本の送風ノズルとローラを備え、上部にIRヒータを設置した標準的な乾燥炉です。

図1 定常状態の流速・温度・溶剤ガス濃度分布
図1 定常状態の流速・温度・溶剤ガス濃度分布

図1は、乾燥炉内の断面の流速、温度、溶剤ガス濃度分布です。IRヒータの影響により、電極上部に高温領域が見られます。また、熱風によどみが生じ、局所的に溶剤ガス濃度が高い領域が見られます。

図2 定常状態の温度・溶剤質量分率分布
図2 定常状態の温度・溶剤質量分率分布

図2は、電極表面の温度、溶剤質量分率分布です。温度は入り口近傍で低く、徐々に加熱されます。溶剤は入り口から離れると共に乾燥が進み減少します。

図3 電極表面における各組成分率の変化
図3 電極表面における各組成分率の変化

図3に電極表面における溶剤、バインダー、活物質、導電助剤のそれぞれの体積分率の分布を示します。熱風の流速分布やIRヒータ位置、ロール位置などの影響を受けながら乾燥が進む様子が分かります。

図4 電極の厚み方向の組成分布(膜中央部)
図4 電極の厚み方向の組成分布(膜中央部)

図4のように、厚み方向の組成分布の評価も可能であり、3D-SEMによるバインダー分布やGD-OES等の分析結果との比較から解析結果の妥当性検証が可能です。

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